突然ですが小さじいちの7年間のこと

4月の終わり頃、BS日テレの「峠」という番組の取材がありました。
この番組のスチール写真をカメラマンの鈴木心さんが撮ってくださいました。
そして、1週間後、その時の写真で写真集を作って送ってくださいました。


陽詩くんが持って来てくれた大根島のぼたんの花を偶然飾っていたのが表紙。







小さじいちの何気ない風景が鈴木心さんのセンスで切り取られ、すごい写真集に
なっていました!
かっこつけてない、本当の日々の小さじいち。
立ち仕事をしながらのお昼ご飯の食パンの食べかけ(撮影用に用意したおしゃれな
カッティングボードにセットしたおしゃれなバケットには全く興味を示されなかった!!)、
酵母が爆発してしみだらけになってしまった天井、大山の神様の大神山神社のおふだ、
粉だらけできたないけど実はすごく気に入っている皮のスツール、子供のらくがき。
変なところばっかり撮ってる風変わりなカメラマンさんだなーと思っていたら、
有名な方だと数日経ってからわかりました。失礼しました!!

鈴木心さんはカメラを手に取る前に、一時間近く、お話を聞いてくださいました。
パンのこと、酵母のこと、田舎暮らしのこと。
世の中がスピーディーに進む中で、逆行している生活のこと。
酵母の起こし方まで細かく聞いて、このパン屋のことを理解して、それから初めて
カメラを手にして、撮影時間はあっという間。
ほとんど取材?おしゃべり?の時間。
話しながら、写真のイメージはもうできあがっておられたのでしょうね。
この取材の中で、いろんなことを思い起こしたり、考え直したりしました。
送ってきてくださった写真集を見て、私たちが歩んできた7年間は間違ってなかった
かなー、少しずつでも前に進んでるかな、と振り返るようなきっかけにもなりました。

鈴木心さんが撮影してくださった写真は、7月7日のBS日テレの「峠」の中の一部で
紹介されます。メインは大山環状道路。美しい峠の風景と峠にまつわるストーリーを
TOYOTA86が紹介する、という番組だそうです。
鈴木心さんが送ってくださった写真集は小さじいちの食べるところに置いてありますので
また来られることがあれば見てみてください。

「峠」毎週日曜21:54〜22:00
http://www.bs4.jp/guide/entame/touge/


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そんな鈴木心さんとの出会いがきっかけで、大山に移住してからの7年間を
少し振り返りました。

初めてこの大山の地に立ったときは、曇りがちだった頭の中の霧が晴れるように
ぱぁーと、理想のパン屋の絵が思い浮かびました。
今までの7年間は、その一瞬だけ見えた絵をえどるような感覚でずっとお店作りをして
きました。
その中の唯一、見えている一本の道筋は、パン屋さんはみんな考えるようなことかも
しれませんが、自家製酵母・自家栽培小麦・自家製粉・石窯。そしてパンを食べられる
カフェ。この一本道。
この道に沿って、今までどうにかこうにか少しずつ進んできました。

滋賀県の大地堂さんから、古代小麦の種を分けていただいてから4年間、
小麦作りをしてきましたが、パン屋の私たちにはとても自家栽培ができるものではないと
4年かけて納得。
去年から、信頼する大山町の農家さんに私たちが作りたいパンに合う小麦作りを全て
お願いすることにしました。
でも、自分たちでやってみたことで、全く無知だった小麦の性格を少しわかってやることが
できたり、この厨房にこんな粉になってやってくるまで、どんな長旅をしているのかわかって、
全粒粉一握りにも愛情がわくようになりました。
これからは小麦作りをプロにお任せして、自家製粉やパン作りの方面で、経験して感じた
小麦の知識を活かしていきたいです。

石窯も7年かけてやっと道筋が見えてきました。
今の店舗を作るときに一番こだわったのは「直火」です。
必ず、火でパンを焼きたい。そのために石床のガス窯を苦労して手に入れました。
直火で石床で焼くと、天板で焼くパンとは明らかに味わいが違います。
これが本当の薪の火で焼くことができたらと思い続けて7年経ちました。
今までは夢に向かう準備、準備、種まき。準備、準備、種まき。という感じでしたが
これからは成長と収穫へ向かって伸びていくぞー、という時期に差し掛かったような
気がします。
もしかしてまだまだ種まきに数年かかるかも・・・ですが!
スピードはともかく。お客さまも楽しめて、自分たちも楽しめることに向かっています!



パン屋前の小麦畑。小麦作りはしばらく休憩です・・・。
ほっとしたようなさみしいような。


自家栽培ライ麦。天日干し。
製粉するためには岡山の製粉所まで運びます。


自家栽培デュンケル小麦全粒粉。


石窯パンと言えば大好きなのは沖縄の「宗像堂」、愛媛の「ペイザイン」。
沖縄のカフェ「山甕」の石窯土鍋パンは去年のイベントでたくさん送ってもらいました。
写真は石窯作りや石窯パンのワークショップもされている京都のカフェ・ミレットの
石窯パン。形は無骨だけれど何とも言えないやさしい味わい。
石窯で焼くと薪や窯、それぞれが全く違うので、そのお店だけ、その人だけ、
の味になります。私たちも早く大山味の石窯パンを焼きたいです!

すごい。鈴木心さんとの出会いから、そんなこんなを考えてしまいました。
雑誌やテレビで取材をしていただくことはありますが、お店のことや自分のことを
お話しすることが改めて自分自身の刺激になったりするものですね。
掲載していただいた他の雑誌などもまた紹介していきたいと思います。
来月頃?は小さじいちのパン作り酵母作りのレシピなども詳しく掲載される本も
出ますのでまたお知らせします。